マレーシアの競売システムと物件購入方法に関して解説します
マレーシアでも日本同様に競売(オークション)で物件購入する事が可能となります。事前に室内を見る事が出来ないため、現地に精通している事が条件になり、難易度は高くなります。競売は Auctioneer (競売会社)によって行われます。通常銀行から債務不履行になり差し押さえられた物件となりますが、中にはオーナーが競売会社に物件を提供して行われるものもあります。ここでは銀行案件の場合を説明いたします。
LACA と High Courtの違い
不動産業者と話しているとLACA(Loan Agreement Cum Assignmnet) とHigh Court (裁判所)という単語がよく出てくると思います。その違いは " タイトル(登記簿)が発行されて現所有者の名前になっているかどうか" となります。LACAはタイトルが Master Title (開発会社の名前)のものの総称となります。基本的に我々外国人はこちらのLACAのケースのみ購入する事が出来ます。厳密には High Courtの場合も買えない事はないですが、事前に土地局の許可等が必要になり、非常に煩雑になるためお勧めできません。
競売物件の購入手続きと流れ
① 物件選定:不動産業者から物件情報を取得、もしくは自らネットで探す事になります。
② デューデリジェンス:入札を検討する物件を精査します。具体的には以下となります。
・中古の成約実績がどれくらいあるか
・マーケットに出ている価格とどれくらい乖離があるか
・その物件が以前売りに(市場に)出ていたかどうか、またその場合は価格と売れなかった理由等
・現在の室内状況の調査(テナントがいるか、スケルトンのままか、等)
・購入後に売却した場合にいくらいで売れるか
・購入後にいくらで賃貸できるか、スケルトンだった場合はどのくらいの内装費がかかるか
※この部分は現地に精通している業者のサポートが必要不可欠になります。
③ 事前に入札予定の物件に入札に参加する旨を登録する
この競売ではこのうちわを上げて入札の意思表示をします。
④ 入札に参加:当日参加出来ない場合は業者を代理で任命可能
入札会場
⑤ 契約 :落札出来た場合は当日中に売買契約書に署名し、売買価格の10%を小切手(バンカーズチェックのみ受付)で支払いします。
⑥ 物件代金の支払い:上記から90日以内に90%の残金を支払います。
⑦ 弁護士を任命して登記移転の手続き
⑧ 引き渡し:物件の管理事務所経由で入居者有無等を確認し、室内確認となります。
*このパートも非常に重要になります
⑨ 物件の運用開始
競売物件購入時の注意点
一番重要な点はその物件がリスクを取って競売で購入するほど魅力的かどうかという点です。弊社ではKL中心部のRM100万以上の案件は随時チェックしておりますが、お客様に提案出来る物件はごく僅かとなります。ほとんどがぱっとしない物件となり、価格もそこまで安くない(市場に出ている物件を指値しても届きそうな価格)場合が多いです。ただし、稀にかなり良い条件の物件もございます。
また、事前に室内確認出来ないため室内がゴミ屋敷やボロボロになっている、またマフィアが住んおり退去してもらえないという場合もあります。こういった時に現地で動いてサポートしてくれる不動産業者の存在は必要不可欠といえます。都心部の物件であれば、現地業者のネットワークがあれば事前に大方の室内の状況を掴むことは可能となります。逆に室内の状況が全く読めない物件は避けた方が良いと考えております。
弊社のサポート業務
弊社では競売物件のサポートもさせていただいております。具体的には入札、契約代行から室内確認、賃貸運用、転売までトータルで対応させていただいております。ご依頼をいただければ、条件に合う物件が出てきた際にご連絡させていただきます。
ただし、競売にはリスクも伴うことと購入に関して即断していただく必要がありますので、現地の取引を経験された事があり、クアラルンプールの土地勘がある投資家様限定とさせていただいております。
まずは通常取引で物件取得される事をおすすめしております。競売だから安くて良い物件があるということは一切ございません。
マレーシアでの不動産投資にご興味ある方はお気軽にお問い合わせください。
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