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マレーシア不動産概況 _ 2023年度
マレーシア国家不動産情報センター(National Property Information Center)から2023年度のレポートが出ましたので、重要な部分を引用解説いたします。
※
こちら
から全文をダウンロードできます
~ 目次 ~
1.
不動産取引件数と取引高の推移
2.
住宅の新規供給
3.
住宅の在庫数
4.
オフィスと商業施設の稼働率
5.
住宅指数の変化
6.
オフィスの賃貸指数の推移
7.
弊社コメント
1. 不動産取引件数と取引高の推移
取引件数は2022年とくらべて
2.5%
増と微増、住宅の割合は
62.8%
、工業系は
2%
となります。
取引高は
9.9%
増となっており、住宅の割合は
51.3%
、工業系は
12.2%
となります。
2. 住宅の新規供給
クアラルンプールで 5,927ユニット、セランゴール州で 11,542ユニット、ジョホールで 12,390ユニット供給されています。価格帯は外国人が購入できる
RM100万以上の部分で 4,463ユニット(8.2%)
となります。
物件のタイプとしては土地物件(戸建て、リンクハウス等)が 36,793ユニット、コンドミニアムが19,773ユニットとなり、土地付き物件の供給の方が多くなっています。
3. 住宅の在庫数
全体の在庫数は2022年と比べて
7%減少
しています。特にジョホール州での減少がが大きかったです。
クアラルンプールに関しては在庫数が増加しています。
外国人が購入できる RM100万以上の価格の物件の在庫割合は完成前物件で 3,095ユニット( 6.1% ) となり、RM30万以下の低価格の物件の在庫数が 23,231ユニット(45.4%)と最も多くなっております。
4. オフィスと商業施設の稼働率
オフィスの稼働率は 78.5%、商業施設の稼働率は 77.4% となっています。
5. 住宅指数の変化
2023年度の成長率は
3.2%
となります。コンドミニアムの成長率は 3.6%、テラスハウスが3.7%、デタッチハウス(戸建て)が1.4%となっています。
6. オフィスの賃貸指数の推移
KL首都圏は
-0.5%
と下落しています。 平均賃料は1㎡あたり RM48.3となります。
7. 弊社コメント
取引件数、取引高共に上昇し、コロナ禍による下落相場からは完全に脱出したと言えます。我々が取り扱っているKLの物件に関しては在庫数は減っておりませんが、RM100万以上の物件の在庫数は全体からみると少なくなっております。
2024年度の経済は4-5%程度
の成長が見込まれており、不動産価格も同様の上昇が期待されております。
賃貸物件(住宅)も2022年から上昇に転じており、2019年度のコロナ前の水準程度まで戻ってきています。現地人のオーナーも強気の方が増えており、需要のある物件は賃料の上昇が継続すると考えております。弊社としてはMM2Hの緩和条件での申請が開始すると外国人向けの物件の賃料がさらに上昇すると考えております。ただし、KL中心部の物件では勝ち負けがでてきており、上がる物件とそうでない物件の差が顕著に現れてきております。今後購入を検討している方はしっかりと見極める必要があります。
事務所物件に関しては供給数が多く、横ばいの状況になります。コロナでリモートワークをする企業が増えたことも理由の1つです。工業用地に関しては取引数が増えてきており、今後も上昇が見込まれております。