KLCC界隈の主要物件の価格推移に関して(2019年末時点)


実際の成約価格ベースでの価格推移を独自の目線で解説します




クアラルンプールの中心部であるKLCC界隈の主要物件(日本人から賃貸で人気がある、ブーム時に多くの日本人が購入した)の価格推移を解説していきます。価格は1sqft当たりの金額(RM)としております。1sqft当たりの単価は日本でいう坪単価となり、現地での指標となります。また、以下価格推移は Brikz のものを引用しております。


 

目次

1. 物件リスト ※完成が新しい順
 ・Banyan Tree Signature
 ・The Horizon Residence
 ・Vipod Suite
 ・St Mary Residence
 ・Sixceylon 
 ・Pavilion Residence
 ・Hampshire Residence
 ・K Residence 
 ・Marc Residence

2. 総評




 

Banyan Tree Signature (バンヤンツリーシグネチャー)

物件情報
 ・完成年   :2017年
 ・総戸数   :441戸
 ・土地権利:Freehold



完成前からほぼ RM2,000/sqftで横ばい、2019年になり少し下がっております。これは今年にRM1,800/sqft前後で成約した部屋がいくつかあり、平均を下げたものと考えられます。今後高層階の取引が増えれば単価は上昇すると考えられます。現在1+1ベッドタイプの低層階でRM1,900/sqft程度が最安値水準となります。高層階のお部屋はRM3,200/sqft等高額で取引されているお部屋もあります。



 

The Horizon Residence (ホライゾンレジデンス)

物件情報
 ・完成年   :2015年
 ・総戸数   :335戸
 ・土地権利:Freehold



ホライゾンレジデンスはロイヤルセランゴールゴルフ場の脇に建設された眺望が素晴らしい物件です。こちらは2013-2014年のマレーシア不動産ブームの際に多くの日本人が購入された物件で有名です。渋滞が酷いJalan Tun Razak沿いのため賃貸の人気はさほどないですが、Hap Seng Landの物件だけあり作りは良いです。物件価格は意外にも完成時から値下がりせず、RM1,500/sqft前後を保っております。リタイア後の居住目的、または今後出来るTRXエリアに通勤する方にオススメできる物件です。



 

Vipod Suite (ヴィポッドスイート)

物件情報
 ・完成年   :2013年
 ・総戸数   :440戸
 ・土地権利:Freehold



パビリオンから徒歩2-3分の日本人お馴染みの物件です。寿司織部が入居しています。買物のアクセスが良い事、小さい部屋にもバスタブがあること、屋上にスイミングプールがある事で日本人、欧米人から人気があります。日本人で購入された方は数えられる程ですが、賃貸需要が高い事から中古でおすすめの物件です。価格は完成から2015年まで上昇し、2018年から2019年にかけて少し下がっております。理由は近くにバンヤンツリーやルマレジデンスが完成し、ヴィポッドの2+1ベッドを賃貸していた層がそちらに流れ、賃貸価格が下落した事が大きいと思います。1+1ベッドの635sqftのタイプは現在もRM1,900/sqft前後が相場となっております。



 

St Mary Residenec (セントメリーレジデンス)

物件情報
 ・完成年   :2013年
 ・総戸数   :472戸
 ・土地権利:Freehold



賃貸でも売買でも日本人から人気のある物件となります。KLCC界隈で視察をした方であれば内覧したことのある人は多いかと思います。プレビルドで投資で購入している方が多く、また周辺が事務所ビルが多いことからも駐在員の賃貸も多いです。開発会社はペナンのホテルで有名なE&Oとなります。価格推移を見ますと。完成引き渡し時の2014年まで上昇し、そこから緩やかに下落しております。弊社として要因は2つあると考えており、1つは完成前に高値で分譲したことにより初期で購入した方との価格差がかなり出来てしまった事です。厳密にいうと最初に売り出したC棟は安くA棟は高いです。ただ、A棟の方が眺望が良い部屋がある、また収納や照明等一部内装が含まれている等良い点もあります。しかしそれを入れても価格差が大きいため、C棟のオーナーが売却していくことで取引価格が下がっていく現象が起きているものと考えております。もう1つは2014年ごろからの原油安で都心の賃貸予算の高い駐在員が撤収した事により、賃料が下がった事となります。セントメリー は完成時に賃料が高かったため、下落幅が大きくみられます。RM1,500/sqft前後で購入されたオーナー様は希望値での売却は難しい状況です。



 

Sixceylon (シックスセイロン)

物件情報
 ・完成年   :2013年
 ・総戸数   :215戸
 ・土地権利:Freehold



ブギビンタンのチャンカットの奥にあるコンドの1つであるシックスセイロンは、一部業者により日本人にも販売されております。当時はRM50万が最低購入価格でしたので、手頃な1bedタイプを購入されている方が多い印象です。価格推移は2017年まで横ばいで2018、2019年と20%以上さがっております。理由は周辺に同じタイプの物件が多く(隣のラマンセイロンや、ワンブギセイロン等)、また新築(Pavilion Ceylon等)も出てきている点が考えられます。



 

Pavilion Residence (パビリオンレジデンス)

物件情報
 ・完成年   :2009年
 ・総戸数   :368戸
 ・土地権利:Leasehold



KLのスリアKLCCと並ぶ高級モールパビリオンの上に立つ高級物件「パビリオンレジデンス」は世界中の富裕層の別荘、また駐在員の中でもトップが住む事で有名です。価格は完成時より右肩上がりが続いております。一等地の物件は値下がりしにくいという典型となります。ただし、物件価格の上昇と比べて賃料は上がっておりませんので利回りは年々低くなっております。周辺のバンヤンツリーやパビリオンスイートには大きいタイプ(200平米以上)はないため、その点がパビリオンレジデンスの優位性となっております。また当物件は借地権なのですが、所有権同様問題なく価格上昇しております。
※マレーシアでは日本のように借地料を支払うということはありません。




 

Hampshire Residence (ハンプシャーレジデンス)

物件情報
 ・完成年   :2009年
 ・総戸数   :388戸
 ・土地権利:Freehold




KLCC界隈の人気物件です。Jalan Ampangから一本中に入っている事から閑静な雰囲気のあるエリアとなります。プールも大きく、コンビニやランドリー等があるため、入居者には大変便利な物件となります。賃貸需要が常に高いため物件価格も緩やかに上昇しております。この物件で安い部屋を探す事は難しです。



 

K Residence (K レジデンス)

物件情報
 ・完成年   :2008年
 ・総戸数   :188戸
 ・土地権利:Freehold



ツインタワーの向かいのAvenue Kショッピングモールの上に建つ物件です。モールとLRTのKLCC駅と繋がっており、大変便利の良い物件です。パビリオンと同様企業の幹部が住んでいる場合が多いです。価格に関してはRM1,200/sqft前後をキープしており安定しています。現在周辺には高級物件が多く出来ておりますので、これ以上の値上がりは難しいと考えております。自己使用または、大幅に安い物件を仕入れる事は有りとなります。



 

Marc Residence (マークレジデンス)

物件情報
 ・完成年   :2007年
 ・総戸数   :637戸
 ・土地権利:Freehold



KLCC至近距離の有名コンドのマークレジデンスです。最近は少し減りましたが、以前は多くの日本人が居住していた人気物件です。KLCC界隈では数少ないテニスコートのある物件(パビリオン、ビンジャイ、マーク、リッツ)です。価格推移ですが、2016年を高値とし少し下落しております。他の物件と比べると価格は安定しており、需要が高い物件ということが分かります。




 

総評

KLの物件価格は下がっていると考えられている方は多く、実際にブーム時の売り出し価格から考えると値下がりしている物件は多くあります。ただ、今回調べた結果KLCCの主要物件はさほど値下がりしていない事が分かり、私としても少し驚いた点もあります。KLCC界隈で物件を購入される場合は築年数も考慮し、慎重に物件を選ぶ必要がございます。今後2022年まで多くの物件が供給されるため、勝ち負けがはっきり出てくると考えております。



Hallfield 堂田